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小児科小児科のページ
- X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症(XLH)の患者さんを対象とした臨床研究について
- 先天性リポイド副腎過形成症のレジストリと多施設共同観察研究
- HIV感染妊婦から出生した児の実態調査
- ヒト免疫不全ウイルス陽性女性と出生した児の長期予後に関する多施設コホート研究 THE JAPAN WOMEN AND CHILDREN HIV COHORT STUDY Ⅱ (JWCICSⅡ)
- 我が国のハッチンソン・ギルフォード症候群およびプロセッシング不全型ラミノパチー患者に対するロナファルニブ治療の観察研究
- 骨系統疾患における原因遺伝子の解明
- 低ホスファターゼ症における血液・髄液中ビタミンB6の診断・治療マーカーとしての意義の検討と新規バイオマーカー探索
- 成人期 X 連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症患者の臨床像の調査
- 思春期軟骨無形成症児に対する成長ホルモンからボソリチド治療への移行時期と効果の検討
- ミトコンドリア病の生化学診断、責任遺伝子解析、病態解明と治療法の開発に関する研究
- 神経型ゴーシェ病患者を対象としたアンブロキソール塩酸塩を用いたシャペロン療法の有効性及び安全性を評価する2コホート、非無作為化、多施設共同研究
X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症(XLH)患者を対象としたアジア長期観察研究
研究概要
遺伝性低リン血症性くる病・骨軟化症は、遺伝子の変異によって FGF23 というリンの排泄を増やすホルモンが異常に増加することで、血中のリン濃度が低下します。骨の発育と強化に必要なリンが足りなくなることで骨の痛み、軟化が生じ、骨が曲がりやすくなる病気です。 しかし、遺伝子の変異がどのようにして FGF23 を増やすのかは、現時点でははっきりとは解明されていません。
また、遺伝性低リン血症性くる病は、原因となる遺伝子により分類されますが、そのほとんどがPHEX 遺伝子という遺伝子の変異で起こる、XLH と呼ばれる病気です。XLH の発症は約 2 万人に 1 人程度といわれているきわめてまれな病気です。
主な治療法としては経口リン製剤と活性型ビタミン D 製剤の併用がありますが、血液中のカルシウム濃度が上昇し、腎臓の組織にカルシウムが蓄積したり腎臓に結石が形成されたりすることがありますので、リン製剤と活性型ビタミン D 製剤の投与量を注意深く調節する必要があります。
この病気は非常にまれであり患者さんの人数も少ないことから、詳しいデータが少なく、解明されていないことが多くあります。本研究は、治療内容、症状の変化、患者さんの身体・精神的・経済的な負担などを、既存の治療薬だけではなく、新しい治療薬の影響も含めて長期的に観察することで、この病気の医学的な特徴・経過を調べ、より良い治療を行うことを目的として計画しました。
先天性リポイド副腎過形成症のレジストリと多施設共同観察研究
研究概要
先天性リポイド副腎過形成症(以下、本症)はSTAR遺伝子の機能喪失変異により発症する常染色体性潜性遺伝性疾患である。本症では、副腎や性腺から産生される全てのステロイドホルモンが欠乏し、ステロイドホルモン産生細胞が過形成を生じ、細胞質内にコレステロールエステルを蓄積する。副腎や性腺のステロイドホルモン欠乏を反映して、副腎皮質機能低下症、性分化疾患、性腺機能低下症の特徴を併せ持つ複雑な病態を呈し、生命予後や生殖予後のために適切な治療を必要とする。我が国の横断的な全国調査では、有病率は約50万人に1人と算定されている。国内外ともに患者レジストリや縦断的な観察研究は過去に行われておらず、本症の自然経過、治療の最適化や合併症などには、未解明な部分が残されている。本研究では、本症のレジストリを開設して研究対象者の登録を幅広く行うため、点在する本症患者の情報を集約することが可能となり、収集した多くの臨床情報を基にあらゆる角度から解析を行う。それらの結果を基にして、現時点では未解明である疾患全体の概要、組織間差異を踏まえた本症の自然経過や合併症を明らかにし、副腎および性ホルモン補充療法を最適化することを目的とする。
ヒト免疫不全ウイルス陽性女性と出生した児の長期予後に関する多施設コホート研究
The Japan Women and Children HIV Cohort Study Ⅱ(JWCICSⅡ)研究概要
わが国では HIV 感染女性や感染の有無にかかわらずその出生児の予後について明らかにされていません。以前より妊婦、児に対して横断的研究は行われていますが、この調査方法では、長期予後の把握は困難であり、より正確な我が国における HIV 陽性女性およびその妊婦から出生した児の長期予後を把握するためにパイロット研究が国立国際医療研究センター病院において 2017 年に開始されました。今回の調査ではより正確な予後の検討を行うために医療者に対する症例用紙および女性に対するアンケートをインターネットを使い電子的に臨床データを収集(EDC)してコホート調査を多施設で行います。本研究が遂行されることで HIV 陽性女性およびその出生した児の長期予後が明らかとなるだけでなく、我が国の現状に則した母子感染予防策の改訂の一助になると思われます。さらに感染児の臨床データが蓄積され、小児 HIV 感染症のよりよい診療の提供、診療体制の確立につながります。
骨系統疾患における原因遺伝子の解明
研究概要
骨系統疾患という骨の病気が、どのようにして起きるのかを調べています。骨系統疾患は、骨格の形成・維持に異常をきたす病気の総称で、低身長、骨の変形、骨折、関節の変化などの症状があります。骨系統疾患に頭や首の形成に異常がある頭頸部発生異常を伴うことがあります。一般に、病気とは、その人のもともとの体質(遺伝子やゲノムにもとづくもの)から生じるものと、後天的な細胞の変化、置かれた環境、成長や老化などの様々の要素が複合的に関連して起きるものとが考えられます。そこで、これら遺伝子やゲノムにもとづく要素を一つひとつ調べていけば、治療法や薬の開発に役に立つのではないかと考えています。
低ホスファターゼ症における血液・髄液中ビタミンB6の診断・治療マーカーとしての意義の検討と新規バイオマーカー探索
研究概要
低ホスファターゼ症は,ALPL遺伝子異常による組織非特異性アルカリホスファターゼの欠損により,骨や中枢神経系等において種々の症状(骨化不全,呼吸障害,体重増加不良,高カルシウム血症,けいれん,発達遅滞,乳歯早期脱落等)を来たす先天性疾患である。本症の診断には,臨床症状および血清アルカリホスファターゼ低値の他,尿中ホスホエタノールアミン(アミノ酸分析で測定可能)高値が参考になる。しかし,ホスホエタノールアミンは骨や中枢神経系とは直接的関係はない物質であり,臨床症状との関連性の評価には不向きである。
近年,低ホスファターゼ症においてピリドキサールリン酸(PLP,活性型ビタミンB6)の高値が報告されており,PLPは本症の診断に有用ではないかと考えられている。PLPが血液脳関門を超えて中枢神経系に入るには,アルカリホスファターゼにより一旦ピリドキサール(PL)に変換される必要がある。しかし,本症ではこの変換が充分行えず,中枢神経系におけるPLPが欠乏する。PLPは抑制性神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸の合成に必須であるため,PLPの欠乏によりてんかん発作が引き起こされる。そこで,PLPとPLは中枢神経症状の重症度を反映するマーカーとして有用ではないかと考えられる。
ホスホエタノールアミンとPLP以外には,ピロリン酸が低ホスファターゼ症では上昇していると報告されている。その他のマーカー物質は現時点では見つかっていない。
低ホスファターゼ症の治療法は未確立であったが,最近になり本邦で治療薬(アスホターゼアルファ製剤,アレクシオンファーマ社製)が承認され,臨床現場で使用可能になった。そのため,治療効果のモニタリングにもPLPが有用ではないかと期待されている。
本研究では,低ホスファターゼ症の患者において,診断時,アスホターゼアルファ製剤で治療が行われる場合には治療中における血液・髄液中のPLPとPLを経時的に測定することにより,本症におけるPLPとPLの臨床的意義を確立することを目的とする。また,PLPは体内で多くの化学反応に関わっている補酵素であり,アルカリホスファターゼにも従来知られていない未知の基質が存在する可能性があるため,メタボローム解析を活用した本症の新規バイオマーカーの探索も目的とする。
思春期軟骨無形成症児に対する成長ホルモンからボソリチド治療への移行時期と効果の検討
ミトコンドリア病の生化学診断、責任遺伝子解析、病態解明と治療法の開発に関する研究
研究概要
研究の目的
ミトコンドリア病は小児科・新生児科領域における難病の一つで最も頻度の高い先天代謝異常症である。酸素消費量の測定および呼吸鎖複合体の量的・質的解析で正確に診断しその病像を明らかにする。症例の遺伝子異常を検索するには、ミトコンドリア遺伝子解析に加えて、核遺伝子解析についても最新の解析方法が必要である。このために、患者のDNAを用いて、ターゲット(パネル)やエキソーム(全エキソン)キャプチャーなどを用いて、ターゲット領域の断片を収集し、それを次世代シーケンサーにて解析を行う。
研究対象
「ミトコンドリア病の診断基準」においてPossible(可能性例)以上の基準を満たす症例で、主治医が必要と認めた症例
研究方法
- 生化学的解析
- 原因遺伝子の解析;核遺伝子およびミトコンドリア遺伝子解析、遺伝子構造解析は以下の方法で行う。患者 DNA を用いて、次世代シーケンサーにてパネル検査、エキソーム解析、全ゲノム解析を行う。
- 原因遺伝子の確定実験
- 難病プラットフォーム、およびERA-Net (GENOMIT & PerMIN) を用いた患者レジストリ
研究期間
承認日~2029年11月30日
解析終了後の検体の取扱
細胞や臓器・組織は原則として本研究のためにのみ使用する。しかし、もし本人あるいは保護者・代理人の同意があれば、将来の研究のための貴重な資源として研究終了後も順天堂大学、埼玉医科大学並びに千葉県こども病院で10 年間(延長有)、保管する。
研究に関する問い合わせ先
順天堂大学大学院医学研究科 難治性疾患診断・治療学
電話:03-5802-1794
対応時間:平日 9:00 ~ 17:00
研究責任者:村山 圭
- 版番号:
- 1.0版
- 作成年月日:
- 2025年10月17日
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精神神経科精神神経科のページ
- 早期認知症患者におけるリン酸化タウ217およびニューロフィラメント軽鎖の診断基準値探索研究
- レカネマブ投与による患者治療満足度の変化およびその要因の検討
- デュアルタスクによる認知機能障害の早期診断支援システムの研究
- 抗アミロイドβ抗体薬治療投与希望患者のアポリポ蛋白Eの遺伝子型の分析
早期認知症患者におけるリン酸化タウ217およびニューロフィラメント軽鎖の診断基準値探索研究
研究概要
アルツハイマー病は、脳の中にアミロイドベータタンパク質(Aβ)が溜まることが原因で、脳が少しずつ縮んでしまい物忘れなどがひどくなる病気です。昨年12月、待望の脳の中に溜まった Aβを取り除くことができる画期的なお薬が健康保険で使うことができるように承認されました。アルツハイマー病の早い時期にお薬を使うことが大切だと言われています。
現在、脳内の Aβの量を調べる検査は、脳脊髄液検査もしくはアミロイド PET があります。より体の負担が少なくて、安くできる検査方法を開発することがとても大切です。この研究は、そんな診断方法を開発することが目的です。
レカネマブ投与による患者治療満足度の変化およびその要因の検討
研究概要
本研究は、2023 年 12 月に本邦で処方が認可されたアルツハイマー病の新規治療薬であるレカネマブ(レケンビ®)について、患者さんの治療満足度を経時的にお聞きすることで、真に患者さんにとって利益がある本薬剤の使用の仕方を明らかにすることを目的としています。
レカネマブの有効性や安全性については臨床試験で明らかにされていますが、薬価が 200mg で45,777 円、500mg で 114,443 円とこれまでの抗認知症薬と比べて高価であり、2 週間に 1 回の点滴投与となるため、その負担を考慮する必要があります。
また、18 ヶ月を超える長期の観察を行った知見は不十分であり、実際に使用した患者さんの本薬剤についてのご意見を収集することは今後の本薬剤の使用における重要な判断要素になり得ると考えられます。
デュアルタスクによる認知機能障害の早期診断支援システムの研究
研究概要
認知症の早期発見が重要とされており、認知症の前駆段階とされる軽度認知障害(MCI: Mild CognitiveImpairment)の段階で早期発見に努めることが特に重要とされています。本研究の基となる、脳波計測を行わない足踏み動作と計算問題を同時に行うデュアルタスク(二重課題)は、認知症、MCI の識別において、その有用性が示されており、特許登録を行っています。また、デュアルタスクの利点として様々な場所で実施可能な点、短時間に自動計測を行える点、頻繁に行うこと出来るため、認知機能低下の継続的モニタリングに適している点などが挙げられます。本研究では、MCI と認知症の患者さんのデュアルタスク実施時の動作、計算課題達成度、同時にパッチ式脳波を測定することで、認知機能の低下予兆を発見し MCI の早期段階での介入を可能とする「デュアルタスクによる認知機能障害の早期診断支援システム」の研究開発を目的としています。
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イヤーセンターイヤーセンターのページ
ポータブル型簡易聴力検査の検討
研究概要
聴力検査は通常、人が入れる防音室や大きな聴力検査機器が必要であり、一度設置すると動かすことは困難です。足腰が悪く耳鼻咽喉科を受診できないような患者さんは聴力の評価が難しく、治療が遅れることもあります。そこでポータブル式の聴力検査機器が求められてきました。最近になって、タッチパネル操作で聴力検査ができるとうたわれるポータブル型簡易聴力検査機器が開発されました。しかし、本機ではこれまでの機器と同等の検査ができるかわかりません。そこで本研究では、本機で簡易聴力検査ができるかどうか検証することとしました。
難聴の遺伝子解析と臨床応用に関する研究
研究概要
目的: 分子遺伝学の発展により現在では原因不明の難聴の大部分に遺伝子が関係していると考えられている。本研究は遺伝子解析により難聴と遺伝子との関連性を調べ、難聴の原因や病態を明らかにするとともに、検査法、治療法、予測法、予防法のエビデンス作成をめざすためのものである。また本症の難聴進行、耳鳴と平衡障害の増悪に対する患者特性、難聴特性、他の合併疾患、遺伝子変異を含めた難聴の原因、難聴進行の誘因となる環境因子の影響を解明して、予防と疾患管理に役立てる。
必要性、意義: 本研究はこれまで確立されていない原因不明の難聴のメカニズムの解明、簡便なスクリーニング検査の確立、難聴の遺伝カウンセリングシステム、診療ガイドラインの作成にとって不可欠である。
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難病医療推進センター難病医療推進センターのページ
- ライソゾーム病・ペルオキシソーム病(LSD/PD)の良質かつ適切な医療体制の確立に関する研究
- ライソゾーム病、ペルオキシソーム病の早期診断に資するレジストリ研究
- 難病プラットフォームを活用したライソゾーム病等の患者登録及びそのデータの活用に関する研究
ライソゾーム病・ペルオキシソーム病(LSD/PD)の良質かつ適切な医療体制の確立に関する研究
研究概要
ライソゾーム病・ペルオキシソーム病(LSD/PD)の診療体制の更なる向上のため、診断・フォローアップ法(新規バイオマーカー探索)を確立し、自然歴調査ならびにアンメットニーズの把握のため、LSD/PD 患者のレジストリーを構築することを目的とします。方法としては,拡大新生児マススクリーニングを受ける新生児を対象として,ろ紙血の残余検体を用いて,酵素診断,バイオマーカーの検査などを行い,拡大新生児マススクリーニングの検査,確定診断,その後の診療体制の開発を行います。
難病プラットフォームを活用したライソゾーム病等の患者登録及びそのデータの活用に関する研究
研究概要
ライソゾーム病、ペルオキシソーム病における患者の臨床情報を集積し、持続的・長期的に評価項目の検討を行うことで、ライソゾーム病、ペルオキシソーム病の自然歴や予後因子を解明し、将来的にライソゾーム病、ペルオキシソーム病の新しい治療法の開発や確立に貢献する。
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耳鼻咽喉科耳鼻咽喉科のページ
骨盤底筋群が発声、特に共鳴に及ぼす影響についての検討 ―予備実験―
研究概要
発声はおなかの力を用いて肺の空気で声帯を振動させて口や鼻にいたる一連の気流の流れです。これは声楽発声における支え・呼吸・共鳴の考え方と類似しています。しかし、声楽の観点から音声治療を行う事の研究は未だ不十分です。本研究では、声楽の「支え」に重要な骨盤底筋群の働きについて研究します。
下咽頭梨状陥凹の形状と大きさについての検討
研究概要
咽頭は口腔と食道をつなぐ臓器であり、咽頭の一番下で喉頭の後方に位置している下咽頭、特に梨状陥凹は嚥下において重要な箇所です。大きさなど個人差が大きく、頸部の向きなどでその形状や大きさは変わります。しかし下咽頭梨状陥凹の実際の大きさ(体積)に関しては報告されていません。
患者さんへ
臨床研究
オプトアウト
通常、臨床研究は文書もしくは口頭で説明を行い、患者さんからの同意(インフォームド・コンセント)を得て行われます。これを「オプトイン」といいます。
同意には文書による同意、口頭による同意があり、さらにこれらの同意とは異なりますが、承諾する旨の患者さんの意思表示を認識するための、適切な同意という方法があります。
臨床研究のうち観察研究においては、たとえば患者さんへの侵襲や介入がなく、人体から取得された試料を用いず、診療情報などの情報のみを用いて行う研究については、国が定めた倫理指針に基づき必ずしも対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るとはかぎりませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を通知又は公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」といいます。
研究のために自分のデータが使用されることを望まれない方は、各研究の担当者までお知らせください。